どれほど子供を可愛いと思っていても、ついイライラして声を荒げてしまう日がありますよね。
「今日もまた子供を叱ってしまった……」「あんなにイライラする必要なかったのに……」と自己嫌悪してしまうこともあるでしょう。
世間でいわれる「叱らない育児」は、頭では分かっていてもなかなか実現できないものです。ほったらかしにするのとは異なる、子供との関わり方が求められます。
叱らない育児は、ポイントを押さえるだけで子供との接し方がグッと楽になります。実現できれば子供だけではなく、親の心もケアできるでしょう。
基本を押さえて、今日から少しずつ叱らない育児を実践してみませんか?
叱らない育児の基本は「環境調整」!
子供が危険な物を触ろうとしたときに、つい大きな声で「触らないで!」と注意した経験がある人は多いのではないでしょうか。
叱らない育児を実現するためには、叱らないための環境づくりが大切です。
つまり上記のシーンでは「子供が危険な物に触らないように見張る」「触ろうとしたら叱る」のではなく「子供にとって危険な物を触れる場所に置かない」という選択が求められます。
叱る原因を生むような環境を見直すことで、子供とのコミュニケーションがより穏やかなものになっていきます。
・触ってほしくない物を子供の手の届くところに置かない
・子供が好きに動けるスペースを確保する
・遊んでもいい場所を限定し、その中では自由にさせる
などのように、叱るきっかけを生まない環境を整えていきましょう。
とくに言葉の理解が不十分な年頃の子供では、パパ・ママが怒っていることは分かっても「なぜ怒られているか」はまだ分からないものです。
理由がなければ、子供を叱らなくていい。単純そうで難しいことですが、まずはここからはじめてみましょう。
「ダメなことはダメ」でいい!伝え方とアフターフォローが大切
叱らない育児を実践する際は「叱る必要があること・ないこと」を判断する必要があります。
してはいけないことを子供がした場合は、ハッキリと「ダメだよ」「いけないよ」と伝えましょう。
叱るときの注意点として、大きな声を出さないことが挙げられます。普段から子供に話しかけているときと同じ声のトーンで、事実や内容だけを伝えることが大切です。
子供が健全に育つためには、してはいけないことを親が注意する必要があります。社会で生きるためのルールやマナーを教えるために、親による教育は欠かせません。
大切なのは、「ダメ」と伝えたあとの行動です。
子供の行動には、子供なりの理由があるものです。自分の気持ちを十分に伝えられる子であれば、本人の言い分を聞いてみましょう。
まだ自分で上手にお話しができない子であれば、親が子供の気持ちを想像し、代弁してあげるとよいでしょう。
「○○してみたかったのかな?」「○○が欲しかったんだね」など、なぜ叱られるような言動を取ってしまったのか、一緒に考えてみてください。
たとえば公園で「まだ帰りたくない!」と駄々をこねはじめたとき。「ダメ、帰るよ!」「置いていくよ!」ではなく、「あとどれだけ遊ぶ?」「最後に何したい?」と一緒に考えてみましょう。
叱らない育児に必要なのは「余裕」
子供が同じ行動をしても、叱ってしまうときと怒りを我慢できるときがありますよね。
この違いは、親の心の余裕です。
心に余裕があれば、多少の行動は叱らずに過ごせるもの。「叱らない育児」は、心に余裕がないほど困難になるのです。
心の余裕のために必要な要素として、時間の余裕が挙げられます。とくに時間が決まっている予定があるときは、気が焦ってしますよね。
「あ、今の自分、余裕がないな」と自覚しているだけでも、心の有り様は大きく違ってきます。焦っているときに強く叱って大泣きされても、結局時間を使ってしまうことは同じです。その前に、少しだけ落ち着いて子供に話しかけてみましょう。
まとめ
今回は、叱らない育児を実行するためのポイントをご紹介しました。
叱らない育児では「どうしたら叱らずにすむのか」を一度立ち止まって考えることが必要です。
ただでさえ慌ただしい子育て中に、心に余裕をもつのは難しいですよね。しかし、パパやママが笑顔でいることが嬉しいのは、どの子も一緒です。
まずは「今日の午前中は、なるべく叱らない育児」「このスーパーの中では叱らないようにしよう」などのような身近な目標を立てて、“プチ”叱らない育児から無理なく始めてみましょう。